古くから日本の色として親しまれている青の色の元となった「藍色」。飛鳥時代に大陸から伝わった藍染の技術は江戸時代まで長い時間をかけて全国に広がり、その青は今も確実に日本人の心に息づいています。
外国では“日本の色” とされる青。それは「藍」より生まれたものでした。明治時代にイギリスから招かれた科学者ロバート・アトキンソンが日本に降り立ち、その街という街で見られた藍色を『JAPAN BLUE』と呼び世界に知らしめました。その後、日本の地を踏んだラフカディオ・ハーン(後の小泉八雲)もまた藍染の青に心打たれ、自身の代表作『日本の面影』の一節に「見渡す限り幟が翻り、濃紺ののれんが揺れている」と記しています。文字通り、日本が藍の「青一色」に染まった時代があったのです。
わたしたちは、そうした日本人のアイデンティティーとも言うべき青の革製品を作りたいという一心でものづくりを始め、革の藍染めを可能にする姫路の老舗タンナーとめぐり逢うことができました。生地のように手染めではなく本革ならではの木製ドラムによる染色にこだわり、タンナーの100年という長い歴史と卓越した技術がそれまで困難と言われたタンニンなめしのレザーを天然藍で染めるという加工を実現。ここに、革らしい風合いとエイジングが楽しめる美しい藍染めレザーが誕生しました。
さらにこのオリジナルレザーは珠玉の技を持つ東京のベルト職人の手に渡り、革が持つ魅力を最大限に活かしたプロダクトが生まれ、わたしたちはこれをその名の通り『JAPAN BLUE』と名付けました。
新色ライトブルー発売日:2019年9月19日
まだたっぷりと水分を含んだ革を丁寧に影干し。数日掛けて自然の風に晒すと、沢山の空気触れた革は自然酸化によりさらに美しい青へ。
しっかり乾いた藍染めレザーの自然な色ムラは本革らしさを一層引き立てます。
古来より日本の藍色は四十八段階にもおよぶ微妙な色合い一つひとつに名前を付けて表現してきました。JAPANBLUEではその最も濃い藍と、最も薄い藍の2色を再現。タンニンレザーと本藍の融合が放つ美しい発色をお楽しみください。
本藍染料の投入量と染色時間の微妙な調整が生み出すJAPANBLUEレザーの自然な濃淡は、二つとない素材の味わいをお届けします。
厳選された牛皮をオリジナルのタンニン※で1枚1枚丁寧に鞣し、これまで難しいとされていた天然「本藍(ほんあい)」染料による本革染めを独自に開発。上品なマイクロチェスエンボスは日本らしさを秘めた市松模様を連想させ、美しいブルーと相まってモダンで風格のある佇まいを演出しました。
「JAPAN BLUE(ジャパンブルー)」はKNOXが長年にわたり本物の素材と匠の技を追求することでたどり着いたレザープロダクトです。
製品紹介>>
※本藍染料による美しい青を本革で再現するために、独自に精製した合成タンニンを使用しております。製品発売時に『植物タンニン』と表記しましたが正確には『合成タンニン』の誤りでした。訂正して、お詫び申し上げます。
【ジャパンブルー 革の特徴】
・革の本藍染色具合により濃紺から淡紺まで色の個体差がある場合があります。
・パーツや使用された革の部位によっても個体差がありますが、これは本藍染ならではの特徴です。
・お買い上げ当初は比較的濃紺ですが、使い込むにつれて濃紺から淡紺(青味)へ変化していきます。
・経年変化のスピードには個体差があります。